声字実相義
声字実相義
しょうじじっそうぎ
一巻。
空海(七七四-八三五)撰。
声字義、声字実義とも称す。
著作年代は不明だが『即身成仏義』の後、『金剛頂経開題』の前の作ということが確認されている。
真言密教の立脚地から声字即実相の義を説いた書で、同宗における一〇巻章の一つに入る、教相学上の重要聖典。
空海は承和二年(八三五)、声明業の人の所学として勅許を得た。
本書は『大日経』第二具縁品の等正覚真言の一頌によって製作され、叙意・釈名体義・問答の三段から成る。
第一の叙意は大意序で、一部教起の由来を説き、製作の因由を述べている。
第二釈名体義は釈名と体義に分け、釈名段では題号の意義を明らかにし、体義段では等正覚真言等の偈頌を釈し、声字実相の体義を述べる。
第三問答段は科名のみあって釈段は明らかでない。
一部の所詮は語密の実相を明かすを宗とし、三密(身・語・意)平等の極致を開示している。
《『正蔵』七七巻、『弘法大師全集』三巻教相部》