六老畑
六老畑
ろくろうばたけ
山梨県身延町の日蓮聖人の御草庵西北の山麓にある。
日蓮聖人は文永十一年(一二七四)波木井実長の勧めもあって身延山に入り西谷に草庵を構えた。
そしてひたすら法華経の読誦や著述等に励み、門徒の育成にも努めた。
やがてしだいに聖人を慕い、登山して修行する門徒の数は増加し、弘安元年(一二七八)には「人はなき時は四十人、ある時は六十人」(定一六〇六頁)、翌年には「今年一百よ人の人」(定一六六四頁)を数えるに至っている。
こうした人々が生活するには当然かなりの食料を必要とする。
それが波木井実長を始め諸方の檀越の供養に拠ったことは遺文によっても明らかであるが、在住の人々も恐らく山を開き、荒地を耕して何分かの食料を生産したことであろう。
その風をしのぶよすがとして日昭・日朗・日興・日向・日頂・日持の六老僧が若い弟子らを励ましながら、共に鋤や鍬を取って耕作したり、種をまいたりしたという遺跡が六老畑として今に残っている。