一遍聖絵
一遍聖絵
いっぺんひじりえ
一二巻。
一遍上人智真(一二三九-八九)は時宗の開祖。
日本各地を遊行して、念仏の勧進に努めた。
一遍聖絵とは一遍上人の遊行と布教のありさまを、一二巻四八段の画図に描き出したものである。
一二巻の巻末に正安元年(一二九九)の紀年と、弟子の聖戒(歓喜光寺の開祖)が詞書を記し、法眼円伊が画図を表したなどの奥書がある。
絵は風景の描写にすぐれると共に、建物や一般民衆の風俗なども細かく描いており、当時の貴賤僧俗の生活を知る上で貴重な資料となっている。
一二巻のうち、六巻の一紙は私家蔵、巻七は東京国立博物館の所管(歓喜光寺本の巻七は江戸時代の補写)となり、その他が京都の歓喜光寺に所蔵される。
なお重要文化財指定の名称は「一遍上人絵伝」である。
《『国史大辞典』一巻「一遍上人絵伝」の項、『日本仏教人名辞典』「一遍」の項》