八万法蔵
八万法蔵
はちまんほうぞう
八万は八万四千の略で、インドで多数を表す数字。
多数の教えの蔵、仏の説いたすべての教えをおさめた蔵の意味。
八万四千法蘊、八万四千法聚、八万四千法門、八万四千度門等ともいう。
法華経見宝塔品に「若し八万四千の法蔵と十二部経とを持ちて人の為に演説し」とあり、また『大智度論』第二一に「仏の三蔵十二部経八万四千の法聚は、是の語言の多なるを見るが故に、智慧も亦大なるを知る」等とあるのがその例である。
また衆生に八万四千の煩悩があるので、それを滅するため、八万四千の仏の教えが説かれたといわれる。
即ち『大毘婆沙論』第七四には「受化の有情に八万の行あり、彼の八万の行を対治せんが為の故に、世尊は為に八万の法蘊を説く。
彼の諸の有情は仏の所説の八万法蘊に依りて、仏法の中に入り、応に作すべき所を作して、各々究竟を得る」という。
後世、その八万四千の数を具体的に算出するため種々の解釈が行われた。
《『遺文辞典』教学篇「八万法蔵」「八万四千」の項、『広説仏教語大辞典』「八萬の法藏」の項》