高乗院(廃寺・比叡山延暦寺内)
高乗院(廃寺・比叡山延暦寺内)
こうじょういん
比叡山延暦寺山内にあった支院のひとつで、身延山久遠寺第二世の佐渡阿闍梨日向が、一〇歳で出家得度したところと伝えるが、現在の比叡山山内にはない。
高乗院の住持某(『昭和新修』別巻には岳天と記す)は、日向の父、小林民部実信がかつて仕官していたころ仏縁を結んで深く親交していた。
弘長二年(一二六二)、日向が一〇歳のとき鎌倉へ来たついでに房州男金の実信のもとを訪れ、日向が病にかかったのを清澄の虚空蔵菩薩に祈って感応をえて治ったと聞き、また、その天分のすぐれているのを見ぬいて、願いのとおり出家させたという。
日向はのち一二歳のとき、実信が日蓮聖人の父・妙日居士と友人であったところから、よびかえされて聖人の門に投じ、父の名をとって民部日向と名を改めた。