野口雨情
野口雨情
のぐちうじょう
(一八八二-一九四五) 詩人。茨城県生れ。
北原白秋とならぶ童謡運動の推進者。
抒情的な作風で数多くの詩を作し、代表作は「船頭小唄」「七つの子」「赤い靴」など。庶民の素朴な心をうたいあげた童謡詩人として名高い。
童謡集に『十五夜お月さん』『青い眼の人形』、民謡集として『別後』『雨情民謡百篇』などの作品集がある。
『日蓮主義』第一二巻第一号(昭和一三年一月号)に随想「偉人・日蓮聖人」を書いた。
名僧として一番偉い人として日蓮聖人をあげ、庶民の一人として生れ、堂々と信ずる道を貫き〈我れは漁夫の子なり〉と押し出していった姿に共感した。
更に法華経の行者として国のためにつくし、いかなる迫害にもびくともしない日頃の信念にふれ「雨は篠つき/波風荒りよと/國の柱は/動きゃせぬ」と詠じた。
同時に怒る時は波濤の如く、優しき時は風波なき海面の如き性格や「孝養を尽されますからこそ自分の信ずる道に強い」信念を捉え、そこに偉大さを見出している。
《『国史大辞典』一一巻「野口雨情」の項》