逆縁本尊
逆縁本尊
ぎゃくえんほんぞん
綱要日導(一七二四-八九)・桓睿日智(一八一九-五四)らの主張した本尊義の一説。
日導は『祖書綱要』二二巻等で、日蓮聖人の大曼荼羅・二尊四士(曼荼羅と二尊四士とは広略の異で一体であるとする)と一尊四士との二種本尊造立の意を述べて、大曼荼羅・二尊四士は順縁の義を持ち、一尊四士は逆縁の義の本尊であるとしている。
この順逆は本尊授与者の機というのではなく、その意義相貌の釈である。
日導は『本尊抄』流通分から一尊四士本尊を逆縁下種益の相とみたのである。
日智は『五大本尊義』の中で、日導の説を受けながら、本尊義に種脱二種を分け、十界曼荼羅は下種本尊、一尊四士・五大本尊(本尊を五大で論ずる)は脱益の本尊として、下種本尊は逆縁本尊、脱益本尊は順縁本尊と述べて、日導と正反対の立場をとる。
これは日智が二種本尊を法仏対比して捉えたからである。