華鬘
華鬘
けまん
仏前を荘厳するために仏堂内陣の欄間・長押(なげし)などに懸ける荘厳具のこと。
インドでは高貴な人に花輪を贈る風習があり、初めは装身具として生花などが用いられた。
釈尊在世の頃、在俗の信者が比丘に施物として贈ることも行われたようで、『十誦律』三九巻に「人あり、僧に華鬘を施せり、諸比丘受けず、華鬘を用て何物と作すかを知らず。
是の事を仏に白せり。
仏言く、受くるを聴す、応に鍼釘を以て壁上に著くべし。
房舎は香を得、施者は福を得」とあるように、比丘は装身具としてではなく、荘厳具として壁に掛けるという方法で用いていたことが知られる。
のちに転じて仏像・仏塔などにも献ぜられるようになった。
材料については、各種の生花を始め金・銀・銅その他の金属、木・布帛・牛皮・玉などが古くから用いられ、あるいは花鳥・天女などを描いたり透かし彫りにして飾りつけた。
図版