二種の生死
二種の生死
にしゅのしょうじ
分段生死と変易(へんやく)生死。
生死とは業因によって六道の迷界を生れ変わり死に変わりして繰返すことをいう。
車輪が同じ所を繰返して回るのに似ているところから輪廻ともいう。
分段生死とは六道の凡夫が分段身を受けて輪廻する生死のこと。
つまり煩悩があるためにその障りによって成仏できずに生を受けると、その果報としての身は寿命の長短・身長の大小・相貌の美醜などの一定の際限をもつ。この身を分段身という。この分段身を受ける生死を分段生死という。
変易生死とは不思議変易生死・無易生死ともいう。
三界を越えた阿羅漢や辟支仏・大力の菩薩が変易身を受ける生死をいう。煩悩を断じて阿羅漢や辟支仏は寿命や身長・相貌などを一定の際限なく自由に変化改易でき、菩薩(たとえば観世音菩薩)は願力によって変化改易することができる。この変易身を受ける生死を変易生死という。
《『遺文辞典』教学篇「分段生死(ぶんだんのしょうじ)」「変易生死(へんやくのしょうじ)」の項、『天台学辞典』「分段生死」の項》