法華天台両宗勝劣抄
法華天台両宗勝劣抄
ほっけてんだいりょうしゅうしょうれつしょう
四巻。
慶林坊日隆(一三八五-一四六四)述。
述作年代不明。
法華宗と天台宗を対比しその勝劣を論述したもので、第一巻は「第一天台宗与日蓮宗化儀不同下」「第二天台与日蓮本書御抄不同」、第二巻は「第三天台宗与日蓮宗四教五時不同下」「第四天台用約教釈為止観要枢諸御抄破約教釈用約部本迹釈不同下」「第五諸御抄中破天台学者謬解顕日蓮宗正義下」、第三巻は「第六天台依迹門解行(難行)立法華宗日蓮依本門信行(易行)立法華宗不同下」、第四巻は「第七天台宗与日蓮宗開会不同下」「第八迹門流通止観以高尚智者為正機本門流通観心本尊抄以卑劣愚者為正機不同下」よりなる。
日隆は本門に立脚した日蓮宗義の確立を志向した。
従って迹門によって宗義をたてる天台宗との差異を明確にすることに強い関心をいだいていたと考えられる。
本書は台当分別を通して本門の教義を明らかにするため、問答を重ねることによって法華宗の超勝性を論証している。
各巻末には「摂州尼崎本興寺常住」と記されている。
大正二年、本門法華宗聖教刊行会より編纂刊行された。
《渡辺宝陽『日蓮宗信行論の研究』》