中村梅玉(二代)
中村梅玉(二代)
なかむらばいぎょく
(一八三二-一九二一)
明治期に活躍した大阪の歌舞伎役者。
屋号は高砂屋。
初め政治郎、福助と称し、明治一四年(一八八一)一〇月、勝諺蔵作『日蓮大菩薩真実伝』を大阪道頓堀の中芝居で日蓮聖人に扮して好演し名をあげた。
同一九年一〇月には、東京浅草の中村座で上演したのをはじめ全国各地を興行「福助の日蓮」は当り役になった。
日蓮聖人に扮した彼が花道に出てくると、お賽銭が飛んで花道が埋まるほどであったといわれ、慈悲円満の姿によって観客を魅了した。また、養子政治郎(のち福助)の日朗上人との息のあった舞台も随一と称された。
同二三年一〇月、勝諺蔵作『日出国五字旗風』を中村座で上演、やはり日蓮聖人に扮し中村雁治郎の北条時宗・船守弥三郎二役、市川八百蔵(のち中車)の四条金吾、市川家橘(のち羽左衛門)の漁夫藤次郎などの演技と共に好評を博した。
大正一〇年、八一歳で没する。墓所は大阪市妙徳寺。梅林院宗徳日善。
《『国史大辞典』一〇巻「中村梅玉」「中村時蔵」の項》