日近(遠成院)
日近(遠成院)
にちごん
(一六三八-一七二三)
字は幸長、遠成院と号す。別に空堂とも称する。
京都本法寺一七世詮量院日休の門人で、幼くして出家、中村檀林に遊学して、鷹ヶ峰檀林の化主となり、後に本法寺二三世、中山法華経寺四五世に晋む。
晩年、梶折の安穏寺に隠退するが、大衆檀越の屈請により再び本法寺二五世に就任。
教化才益するところ多く、また梶折に還る。博学にして宏饒、幽情閑雅にして文章を能くす。
常に草山の学風を慕う。
六二歳の夏、水戸黄門光圀により水戸三昧堂檀林の化主に招聘されたが、病をもってその請に応じなかった。
しかし光圀直筆の請待状を表装掛幅とし、その信仏篤きことを後人に知らしめんがために裏書を記して本法寺に格護した。
享保八年一月二五日、世寿八六歳をもって没した。
門人の編輯した『教余于隅集』がある。
《『日本仏教人名辞典』「日近」の項》