日蓮聖人御真蹟(神保弁静監修)
日蓮聖人御真蹟 (神保弁静監修)
にちれんしょうにんごしんせき
大正二年(一九一三)二月、神保弁静発願により、稲田海素・西村慈珖が編集担当となって、中山法華経寺所蔵の主要書と池上本門寺、玉沢妙法華寺等所蔵の真蹟遺文を四七篇として、コロタイプ版にて逐次刊行された。
しかし、大正一二年(一九二三)の関東大震災によって写真原版を焼失したため、既刊の第二〇集をもって中絶の止むなきに至った。
立正安国論・観心本尊抄・をはじめとする中山法華経寺所蔵の主要真蹟や、池上本門寺所蔵の兄弟抄、. 玉沢妙法華経寺所蔵の撰時抄など、四七書を収める。しかし当時の時代情勢の故か巻頭の曼荼羅三幅は玉沢妙法華寺本尊・茂原藻原寺本尊と並び当時真偽未決とされ清水龍山・稲田海素が「後世野心家の作なるやあらん」とした大正四年に宮内庁に紺紙金泥で複製した模本を献上した奉献本尊(蒙古調伏本尊)を掲載しており、当時の時代世相を反映している。