急急如律令
急急如律令
きゅうきゅうにょりつりょう
本宗の修法相伝書に「九字」の呪字にまじって「急急如律令」と書いてある呪符を見かける。
これも九字と思っているものも多いが、事実は「修法せる呪符よ早く効け」という呪符の効力を強めるためにしるされたものである。
この句はもともと陰陽道の呪文で、中国漢代の公文書の末に付された法律用語で「急速に律令の如く施行せよ」と命じた慣用句であった。
ところがこの句が国家の絶対権力を現している言葉のようにとられ、魏晋の道家が漢代律令の威力を借りてこの句を呪符に利用したが、その道家の流を汲む日本の陰陽師や修験者が呪符と共にこの句を取入れたのである。
この句は奈良朝時代すでに用いられている。
平安京の新年には、天皇が四方拝の終りに「急急如律令」とひと際語勢を強めて結んだという。
《吉田孝『呪文と律令』、『広説仏教語大辞典』「急急如律令」の項》