三種菩薩
三種菩薩
さんしゅぼさつ
下方・他方・旧住の三種類の菩薩のこと。
『法華文句』九に「菩薩に三種あり。
下方・他方・旧住」等と見られる。
下方の菩薩とは本化地涌の菩薩を指し、法華経従地涌出品に「娑婆世界の下、此の界の虚空の中に在って住せり」とあるように、娑婆世界の下方の空中に住する故に名付けられる。
久遠実成の釈尊の、成道最初の弟子である故に、本仏の所化(教化された者)といい、本化菩薩とも称され、更に涌出ということから地涌の菩薩、教門に約して本門の菩薩とも呼ばれる。
また他方の菩薩とは、娑婆世界以外の十方の世界から集まった観音菩薩や、涌出品冒頭に見られる「過八恒河沙」等の菩薩をいう。
最後の旧住の菩薩とは、神力品に「文殊師利等の無量百千万億の旧住娑婆世界の菩薩摩訶薩」、序品に「菩薩摩訶薩八万人あり」と説かれている「文殊等八万」の大士(菩薩)をいう。
《『遺文辞典』教学篇「下方(げほう)」「他方」「旧住(くじゅう)」の項》