御本尊集
御本尊集
ごほんぞんしゅう
一巻。
遠沾院日亨写。
正本身延山久遠寺蔵。
ただし表題は「御本尊鑑」。
製作年時正徳二年(一七一二)六月。
身延山三三世日亨(一六四六-一七二一)は身延山入山後法主として宗祖の霊宝格護を志し、東西両宝蔵を整備して霊宝目録を作製した。
その後身延山蔵の聖人真筆を中心として宗祖の大曼荼羅三四幅を臨写してまとめたものがこの『御本尊集』である。
この正本に対して広本と称すべきものが堀之内妙法寺に所蔵されている。
これは日亨の孫弟子亨寿日観が日亨筆のものを写して、更に多数の写しを集録して寛政四年(一七九二)に製したものである。
表題は「宗祖本尊録」とされている。
ここでその名称が問題となるが、元来正本は伊豆長福寺にあったのを玉沢妙法華寺久保田日遙が所得し、明治四〇年(一九〇七)新たに表装をし直して身延山に奉納したものである(『御本尊鑑』箱書)。
この時、表紙に「御本尊鑑」としたためられている。
以後「御本尊鑑」と呼称するのが通例となったようである。
従ってそれ以前は「宗祖本尊録」とよばれていたとも考えられる。
『日蓮宗宗学章疏目録』には「宗祖本尊集」として記載されている。
正本は折たたみ式片面一七枚ずつ計三四枚で聖人の大曼荼羅を文永・建治・弘安と年次を追って集録している。
《身延山久遠寺発行『御本尊鑑』解説》