宗章
宗章
しゅうしょう
本宗の紋章は日蓮聖人の名を図案化したもので、日輪と白蓮華を表現している。
『四条金吾女房御書』に「明かなる事日月にすぎんや。
浄き事蓮華にまさるべきや。
法華経は日月と蓮華となり。
故に妙法蓮華経と名く。
日蓮又日月と蓮華との如くなり」(定四八四頁)と名の渕源を示され、聖人の名の表現はまた法華経の表現に等しい。
『開目抄』には「妙法蓮華経と申すは漢語也。
月支には薩達磨分陀利伽蘇多攬と申す」(定五七〇頁)と説かれ『法華玄賛』一に「梵に薩多摩奔荼利迦素但纜という。
薩とは正と妙との義。
故に法護は正法華という。
羅什は妙法蓮華という。
達摩は法也。
奔荼利迦とは白蓮華也。
西域にては白蓮華と呼び奔荼利迦となす。
素怛纜とは経の義」とある。
他方、河口慧海(一八六六-一九四五)のチべット訳に『妙法白蓮華経』と題され、岩本裕の『法華経』(岩波文庫版)には「白蓮華」と訳されている。
従って聖人の名である「蓮」は白蓮華をさしていることから宗章中の蓮華もまた白蓮華である。
この紋章は聖誕七〇〇年の大正一〇年(一九二一)に考案され、財団法人日蓮宗護法会が被服地模様及び旗模様として五月三〇日に意匠登録している。
この登録証によれば案出者は京都市永井重輔とされている。
更に同年七月一日宗務院が紋章として告示している(『宗報』第五六号、大正一〇年七月号)。
昭和三五年(一九六〇)第八宗会の議決を経て「日蓮宗宗憲」に「第十二章 宗章 第五十九条 本宗の徽章を宗章という。
策六十条 宗章の図表は、別記のとおりとする」と一章二条が加えられた、また図柄を一部改め、コンパスと三角定規だけで作図できるように考案されている。
各部分の比率及び作図方法は付録の図の如くである。
図版