七里姫
七里姫
ななさとひめ
舞踊劇。常磐津。
本名題『狂華法手向(かえりばなのりのたむけ)』。
『日蓮聖人御法海(みのりのうみ)』の四段目を舞踊化したもの。
三升屋四郎作詞。
五代目岸沢式佐作曲。
天保七年(一八三六)九月、江戸市村座初演。
配役は、七里姫(初代岩井紫若、のちの七代目岩井半四郎)、日蓮聖人(市川九蔵)、日朗(岩井粂三郎)、庄司(四代目板東三津五郎)ほか。
日蓮聖人が薬王丸の時代に許嫁であった七里姫は、日蓮聖人を恋い慕って狂乱する。
父母がなだめてもきかず、ついに父の庄司は姫を殺そうとする。
そこへ聖人が現れ、姫が夫婦になろうと口説くと、聖人の姿は木像と変る。
そして聖人は姫を悪竜の化身だと法力によって解脱(げだつ)させ、姫は仏体となって本霊山の守護神となると約して消える。
おりから悪判官東条左衛門一味の討手が迫ってくるが、姫の亡骸(なきがら)は大蛇となってこれを滅ぼすという、七面山の因縁記である。