しちし
『大般涅槃経』第二〇巻梵行品の七子の譬をいう。
「譬えば一人に七子有り、是の七子の中の一子、病に遇わんに父母の心平等ならざるに非ざれども、然も病子に於て心則ち偏えに重きが如し。
大王、如来も亦しかなり、諸の衆生に於て、不平等に非ず。
然も罪者に於て、心則ち偏えに重し」とある。
苦の衆生救済の仏の慈悲を示す。
日蓮聖人は『観心本尊抄』(定七一九頁)・『曽谷入道殿許御書』(定九〇三頁)等にこの文を引用され、末法の衆生をこの「病者」に譬え、釈尊の本意は末法の衆生救済にあるとして、法華経の救済を説いている。
《『遺文辞典』歴史篇「七子」の項》