てつ験
てつ験
てつげん
素人験者の別称で、いわゆる修法師でない者が木剣を持って修法するものに対しての隠語である。
明治二〇年代正中山門前に住み法華経寺の総代もしたという岩城家があった。
その次男で孫次郎(幼名鉄五郎)が神示を受けたりとして正中山内刹堂下の竜王池に日夜入り浸る。
人々あきれて「馬鹿の鉄公」と蔑称するが、時の貫首久保田日亀のみ彼を偉として庇護したといい、後に山内外に住して盛んに加持祈祷を行ったという。
ここにいたり、正規に加行せる修法師時として迷惑に及ぶことあり、ついに「素人ゲン者の鉄五郎」め、が「テツゲン」めとなった由で、第二次世界大戦前までよく使用され耳にしたが、現今ではこの語は余り聞かれず死語に近くなってきた。