霊蛇
霊蛇
れいだ
不思議の徳のある蛇を指していう。
『諸願成就鈔』(定一九六四頁)に「青蓮の池の砌には青毒の霊蛇まとひ(後略)」とあり、『十王讃歎鈔』(定一九八四頁)にも「霊蛇」の語がみられる。
蛇は、その怪奇な形、猛毒、たくましい生命力などから人間に恐れられ、また畏敬されてきた。
古代において、蛇は神の象徴であり、信仰の対象であって、蛇にまつわる俗信、民間信仰は世界各地においてみられる。
日本においても、蛇は人間にとり憑くもの、祟りをなすものと嫌悪される反面、蛇を神、あるいは神の使いとし、とくに白い蛇を霊蛇として神聖視する。
神霊が蛇体としてあらわれる例が多く、蛇を古い樹木、池、沼などの主(ぬし)としたり、水神・竜神としてまつるところもある。
また、弁財天の使いともされる。
土地や屋敷の守護神として勧請することもあり、近畿地方の一部では法華の行者などが、それら守護神の法楽にたずさわる例がみられる。