貞観政要
貞観政要
じょうかんせいよう
一〇巻四〇篇。
唐の呉兢(ごきよう)(六七〇-七四九)撰。
中国の政治上の論義書。
玄宗の開元八年(七二〇)以後の成立。
唐の二代太宗(李世民)と群臣との政治上の論義を四〇篇に分類したもので、太宗が群臣と問答した『太宗実録』などから取材。
史書というよりは政治教科書である。
治国安民の政治理想を主旨とした治道の書として、唐中期以後、歴代の皇帝・政治家の必読の書とされ、日本でも天皇や貴族らに読まれた。
記述には『旧唐書』『新唐書』『資治通鑑(しじつがん)』と一致しないところもある。
因みに日蓮聖人の『佐渡御書』の中には「外典書の貞観政要すべて外典の物語、八宗の相傳等」(定六一九頁)と見え、『大田殿許御書』に「史臣呉競、太宗に上つる表」(定八五四頁)とあり『貞観政要』上表について記す。
また御真筆の筆写本があって、四八紙を北山本門寺、四紙を京都瑞竜寺が所蔵。さらに二行から一二行六断片写本が伊豆長岡宗徳寺など六ヵ寺に所蔵されている。
日本では江戸時代に翻刻され、鳥飼本・南紀学習館本(文政六年=一八二三)などがある。
なお「旧唐書」の曹確伝に見える『貞観故事』は本書の別名であろう。
《『新釈漢文大系』九五・九六巻、『国訳漢文大成』「続編経史部」、『図説日蓮聖人と法華の至宝』二巻「真蹟遺文」、『遺文辞典』歴史篇「貞観政要」の項、『日蓮聖人大事典』「日蓮聖人と貞観政要」の項、『日蓮辞典』「貞観政要」の項、『中国史籍解題辞典』(燎原書店)「貞観政要」の項、『国史大辞典』七巻「貞観政要」・六巻「資治通鑑(しじつがん)」の項》