神通力
神通力
じんずうりき
一般には「じんつうりき」と読むが、仏教では「じんずうりき」と発音する。
なにごとでもなしうる霊妙な力のこと。
神変不可思議な仏・菩薩の自在の力。単に通力ともいう。
涌出品に「如来は今、諸仏の智慧と諸仏の自在の神通の力と諸仏の師子奮迅の力と諸仏の威猛(たけだけ)しき大勢の力とを顕発し」と仏の神通力が語られ、寿量品には本仏の秘密神通の力が説かれている。
「汝等よ、諦(あきら)かに聴け、如来秘密、神通之力(如来の秘密神通の力)を」。ここは法華経の最も肝要な部分で、この本門寿量品で初めて真の仏の神通力が世に明かされたのである。
それは仏の寿命の神秘についてであり、仏の滅度(死)が方便であって「われは常にここに住すれども、諸の神通力をもって、顛倒の衆生をして、近しと雖もしかも見ざらしむ」という仏の教化の姿である。
《『遺文辞典』教学篇「神通力」の項、『岩波仏教辞典』「神通」の項》