法華経説相図
法華経説相図
ほけきょうせっそうず
「法華経変相図」「法華経曼荼羅図」などとよばれるものも内容的には同一であって、法華経所説の諸事相を絵画に表したものを指す。
法華経説相図という呼称は、それらをやや包括的に捉える用語である。
即ち経典の中の挿絵や、経典の見返し絵なども広義の法華経説相図に含ませることができよう。
なお絵曼荼羅は日蓮聖人の大曼荼羅を画図に表したものをいう。
更に法華曼荼羅とは『法華曼荼羅威儀形色法経』や『妙法蓮華経王瑜伽観智儀軌』などに基づき諸仏、諸尊聚会のさまを法華経の経説にのっとり、八葉の蓮華を中心として配置した密教の曼荼羅を指す。
法華経曼荼羅図とは「経」の字の有無によって区分するが、通例の呼び方の区別としては、必ずしも厳密なものではない。
法華経曼荼羅図と絵曼荼羅の中には、多宝塔(もしくは多層塔)を中央に描くものがある。
その際の名称にも若干混乱がみられるが、内容の上からは前記のように明らかな相違がある。
法華経説相図(法華経曼荼羅図)には京都市立本寺、湖西市本興寺、富山県本法寺などに所蔵されるものがあって、いずれも国の重要文化財に指定されている。
絵曼荼羅には三島市妙法華寺(重要文化財)、京都市実相寺、京都市法華寺、京都市本法寺に所蔵されるものなどが知られる。また東京都題経寺所蔵の近代の浮彫作品も著名である。
絵曼荼羅は日蓮宗独自の画像であり、法華経説相図も日蓮宗に関連を有するが、法華曼荼羅は関係をもたない。
《『日蓮辞典』「法華経説相図」の項、『国史大辞典』一二巻「法華曼荼羅」の項、『図説仏教語大辞典』「法華経説相図」「法華曼荼羅」の項、『岩波仏教辞典』「法華曼荼羅」の項》
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