法懸松成田利剣
法懸松成田利剣
けさかけまつなりたのりけん
歌舞伎。
一番目(時代物)五幕、二番目(世話物)四幕。
一番目に日蓮聖人記、二番目に祐天聖人記を配した作品。
作者、四代目鶴屋南北・二代目松井幸三。
文政六年(一八二三)六月、江戸森田座初演。
一番目の配役は、三国太夫の嫡子薬王丸・法華長五郎・蝦蟇(がま)仙人(三代目尾上菊五郎)、成田不動明王・三国太夫・肥前坊・白菊丸・蒙古の帝烏枢丸(でいうすまる)(七代目市川団十郎)、文珠菩薩・七里姫・石和のおかん(二代目岩井粂三郎)ほか。
東条左衛門景信は蒙古と通じ、内外から鎌倉の執権北条重時を攻め滅ぼして天下を取ろうと企てたが、日月の御旗と三国太夫の雲竜の宝剣、更に法華経の功徳で失敗する。
そこで東条一味は法華経の撲滅と宝物の奪取を図り、三国を殺して宝物を奪う。
更に蒙古の帝烏枢丸が、蝦蟇の妖術によって日本をくつがえし蒙古の属領にしようとするが、法華長五郎や日蓮聖人らの活躍により宝物は取返され、天下も無事に治まる。
次の二番目は、祐天上人の御利生に怪談を配したもの。