氏神
氏神
うじがみ
氏上とも書く。
氏族の祖先神。
氏神の尊崇は、わが日本民族に特殊な先祖崇拝の根源である。
氏神を祀った社を氏の社といい、氏の長者がその氏族を率いて斉祀した。
例えば、中臣氏はその祖天兒屋根命(春日神社)を氏神とし、忌部氏はその祖天太玉命を祖神として祀った類である。
祖神でなくても、その氏族に由緒ある神を氏神と称したのもある。
例えば、藤原氏が春日神社の外に鹿島・香取の二宮を氏神とし、源氏が初め平野大明神を祀り、後、義家以来八幡宮を氏神としたなどその例である。
『疫神教化鈔』によれば、形疫流行神は本地は法性真如の如来であるが、末法の衆生が煩悩深重なるを憐み、化益のために疫神と現じ、因縁業果の理を示して病者を悩ますことがある。
しかし本化の祈祷を受ければ、疫神は病悩を治し速やかに退散すべきであるが、退散しない時は、氏神がその疫神に治罰を加え、もし氏神が治罰を加えない時は、梵釈四天等が治罰を加えるべきであると説いている。
《『遺文辞典』歴史篇「氏神」の項、『国史大辞典』二巻「氏神」の項》