本有尊形
本有尊形
ほんぬそんぎょう
本尊の語義を明確にする三つの概念(根本尊崇・本来尊重・本有尊形)の一つで、本尊がもつ可視的な事相上の特質をいう。
つまり一般に宗教的対象とは超越的で無形なものであるため、具体的には認識することは不可能である。
そこで、この対象を可視的に具象化することが必要になってくる。
その具象の形相がもつ特質について本有尊形という。
即ち本尊がもつ根本尊崇(修行の根本として最も尊崇すること)と本来尊重(本来、無始の久遠より最も尊重される存在であるという普遍的な性質)は本有尊形の姿をもって、宗教的対象となりうるのである。
優陀那日輝は「本尊トハ(略)復次ニ本有尊形ノ義也。曼荼羅ノ全体是レ久遠ノ尊形也。復一々ノ諸尊本時已来常住ノ尊相也。故ニ本有尊形ノ義トス」と説く。
名目は『日女御前御返事』(定一三七五頁)にある。
《優陀那日輝「妙宗本尊略弁」『充洽園全集』三、田中智学『日蓮主義教学大観』四、茂田井教亨「本尊の原理と形態」『観心本尊抄研究序説』、『遺文辞典』教学篇「本有の尊形」の項》