日蓮聖人御一生記
日蓮聖人御一生記
にちれんしょうにんごいっしょうき
別名を『日蓮聖人𠺒題目(うただいもく)』、また『関東和讃𠺒題目』といい、三巻本。
編者は江戸浅草に住し貞享から正徳年間(一六八四-一七一五頃)を中心に活躍した浮世絵師石川流宣(いしかわりゆうせん)で、本書は当時巷間に流行していた日蓮聖人和讃を蒐集し、さらに補完したもの。
その序に「女童部(おんなわらべ)の結縁にもならんかし」と述べているように、一般庶民を対象とし、かな付の和文に、自筆の絵を入れ、七五調の軽妙なリズムにのせた聖人の一代記が通俗平易に語られている。
底本は日澄の『日蓮聖人註画讃』と見られる。
享保六年(一七二一)江戸長谷河町、木村理兵衛板を初見に、文化二年(一八〇五)に大坂で、文政七年(一八二四)に再び江戸、大坂で覆刻されている事情よりみれば、当時は相当に流布したものであろう。