日乗上人日記【教学】
日乗上人日記【教学】
にちじょうしょうにんにっき
常陸久昌寺住持日乗(一六四八-一七〇三)の元禄年間(一六八八-一七〇四)の日記。
原本は久昌寺に現存。
校本は昭和二九年(一九五四)七月、稲垣国三郎を編者として日乗上人日記刊行会より刊行、一冊。
久昌寺は水戸光圀の建立に係わる寺院で、日乗は光圀に招かれて西山に来り、在職三〇年に近く、日記はこの間のもので、元禄四年(一六九一)より同一六年、逝去の直前までを記している。
日記の内容は日々の出来事を如実に記し、しかも毎日の天候、時々の天災地変までも詳細に記している。
更に詩歌、随想、紀行文、論説等にもわたり真に多彩であり、元禄時代の世相、年中行事、武家や庶民の生活を見る上で信憑性の高い日記といえる。
なお日乗と光圀の関係が深かっただけに、光圀に関する記事も多く記載されている。
また本日記には日乗の人格、気品、文学的教養があふれているが、これは日乗が京都深草の元政に師事していたところから元政の薫化によるもののようである。
原本は美濃半紙に細かに毛筆書し、その紙数は一万四一枚を数える。
付録として「日乗上人伝」がある。