教諭日徒伊呂波歌邪正弁
教諭日徒伊呂波歌邪正弁
きょうゆにっといろはうたじゃしょうべん
いろは四八文字を冠した和歌の体裁で、天台宗の立場から日蓮宗義を批判した書物。
能登国、霊城著。
天保一三年(一八四二)刊、上中下三冊。
「教諭日徒」は本書の角書で、題簽はまた「教誠日徒」に作る。
本書の構成は、四八条の日蓮宗義に対して、それぞれの反駁をいろは四八文字を冠した和歌に仕立て、更にその一首ごとに詳細な解説を付したもの。
本書編述の意図は、その緒言に明らかなように、真迢『破邪顕正記』、真陽『禁断日蓮義』等の立場を継承するもので、とくに四箇の格言などを翳して既存の他宗派を攻撃する日蓮宗の在り方を厳しく難じ、過去における日蓮宗と他宗との宗論を対検して、日蓮宗こそ、「天魔の所為」、その言は「悉く妄答、妄破、愚痴、奸曲の邪論」と批判する。
《『伊呂波歌邪正辨』三巻、高橋愛次『伊呂波歌考』》