ぐとくしょう
二巻。
親鸞の著。
建長七年(一二五五)八月、八三歳の述。
真宗の教相判釈である二双四重を説いたもの。
愚禿とは親鸞の別称で、非僧非俗の姿の意。
上巻には教相を明かし、仏教を大乗と小乗に分け、その大乗に頓教と漸教があり、更に頓教には難易二行・横竪二超・漸教には難易二行・横竪二出の別があると判じ、弥陀の選択本願以外はことごとく方便仮門であり、本願一乗のみ絶対的なることを明かしている。
下巻には安心を示し、善導の『散善義』の三心釈を記述し、自力の三心を捨てて、他力の三信に帰すべきことを述べている。
《『正蔵』八三巻、『親鸞辞典』『岩波仏教辞典』『国史大辞典』四巻「愚禿鈔」の項》