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安土宗論実録

あづちしゅうろんじつろく #1680

安土宗論実録

ちしゅうろんじつろく

一巻。 京都寂光寺の開山久遠院日渕が、安土宗論の顛末について述べた記録で、信頼の高いものである。
織田信長は全にわたる覇権を掌握しようとして、様々な強行策をとり、教諸宗も次々に屈服させていった。やがて日蓮宗もその対象となり、厳しい弾圧が加えられた。 信長の安土城下にある浄土宗の浄厳院で、天正七年(一五七九)五月二七日に行われた安土宗論がこれである。
安土宗論における勝敗については、日蓮宗浄土宗の立場それぞれに異論がある。 「因果居士自筆安土問答一巻」「安土宗論一巻」「安土宗論実録一巻」「安土問答一巻」「浄土宗与日蓮宗宗論之記一巻」(『仏全』宗論叢書第一所収)などの諸書が現在に伝わり、宗論の複雑さを物語っている。 これらの中で、問答者として宗論に臨み、信長から実際に迫害を受けた日渕が述べたところを、弟子の底玄(日允)が筆記したのが『安土宗論実録』一巻である。
本書の内容は、信長の出頭命令を受けた日蓮宗本山の混乱の様子から始まり、問答の座配・内容などを詳細に叙述している。 更に問答敗北後における信長の日蓮宗に対する処置と、日蓮宗僧の対応などがはっきりと述べられている。
かつて辻之助は、安土宗論の研究において、もっとも信頼の高いものとして評価している。
全』宗論叢書一に収載されている。

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