置文
置文
おきぶみ
のちのために自己の意志を書きしるしておいた文書。
ほぼ古代後期から中世にかけて行われた。
後世書置(かきおき)、遺書といわれるものに当る。
一般的には処分目録(譲渡対象を列挙し、譲渡者の処分の意思を一方的に表明した書)の末尾に、被譲渡者やその他の子孫に対する遺言、遺命の類を記したものをいう。
(1)相続人の範囲や相続順位、(2)相続の対象物の保護、(3)年貢公事等の貢祖や諸負担、(4)遺命違犯者に対する制裁などを内容とするが、のちにはこうした遺命の部分だけが独立して作成され、家訓ないし家法的色彩をもつ詳細かつ長文のものも現れるようになった。
また寺院などで所領譲与とは直接関係なく、将来にわたって一同で遵守すべき事項を列挙した規式に類する文書が作成されることがあるが、こうしたものも同じく置文と呼ばれている。
日蓮宗では正中山法華経寺の日常・日高らの記した置文がよく知られている。