法華義疏
法華義疏
ほっけぎしょ
四巻。
聖徳太子の御製とされる三経義疏の一で『法華経』の註疏である。
太子自筆の草本といわれるものが御物として現存するが、筆風は六朝風であり、テキストは七巻二七品の法華経である。
四巻中、初めの二巻は二七品中三品までを釈し、後の二巻に二四品を収めているが、これは主として梁の法雲の『法華義記』によったためである。
しかし中国の註疏や学説に全面的に追随するのではなく、積極的に自説を開陳するという批判的態度を示しており、法華経の註釈としては天台の学説が伝来する以前に既に新機軸を出しているのである。
《大野達之助『聖徳太子の研究』、『遺文辞典』歴史篇「上宮法華の疏(じょうぐうほっけのしょ)」「聖徳太子」の項、『大蔵経全解説大事典』「二一八七・法華義疏」の項、『仏書解説大辞典』『岩波仏教辞典』「法華義疏」の項》