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悪鬼蛇蝎の祟り

あっきだかつのたたり #2189

悪鬼蛇蝎の祟り

あっきだかつのたたり

鬼魅蛇魅の類が人身に祟ること。
鬼蛇の精の本体は、その患者の身中に求めるは出来ぬが、患者の挙動によってこれを知る。 鬼魅蛇魅の種類は多いが、四種に分けられる。
(一)夜叉鬼に著されたときは、患者の生来の挙動が異変する。 常に笑い驚き泣く。多語にして節無し。 狂乱して眠らない。 身体が常に痛む。 虚を仰視し、また星を観て楽しむ。 あるいは常にかけはしる。 昼は楽しまず夜歓喜する。 あるいは常に貪り欲する等の相を示す。
(二)鳩槃荼鬼のときは、常に多弁で、甚だしく喉がかわき、心乱れ、瞳くらみ、顔面白赤く、また常に地面に臥し、身を激しく曲げ、容貌醜となり、衰えやせる。 また爪を伸ばし頭髪を愛撫し、体臭はなまぐさく洗浴を好まぬ。 妄語乱言綺語する等の言動がある。
(三)乾闥鬼の著するときは、常に歌舞を好み、華麗を愛するが貪愛の念がない。 言語は誠実だが、突然に瞋(いか)り、だしぬけに喜び、喉のかわきは激しく、眼は朱の如く赤く、を感じ毒に中(あた)る。 また閉目して睡眠を好む。 人に顔を見られるのを厭う。
(四)蛇龍のときには、常に、げっぷやしゃっくりをし、息は疾くて吐き出すときは長い。 身は常に冷たい。 よだれやつばきを吐く。 睡眠が多く、体は光沢があり滑らかで硬い。 勇悍に死を懼れず、走っても疲労の様子なし。 爪は鋭く、手で地面をかいて、洞穴を作ったりする。
但しこれらは鬼蛇に関わるところで、人の死霊、生霊等はこれとは異なる故に注意が肝要であると。

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