三千大千世界
三千大千世界
さんぜんだいせんせかい
梵語tri-sāhasra-mahā-sāhasrāḥ loka-dhātavaḥの訳で一大千世界・一大三千大千世界・三千世界・大千世界ともいう。
須弥山を中心として周囲に九山八海があり、上は色界の初禅天、下は風輪にいたるまでの範囲を一小世界といい、一小世界が千集まって一小千世界、一小千世界が千集まって一中千世界、一中千世界が千集まって一大千世界という。
小中大の三種の千世界によって構成されているところから三千大千世界・三千世界等と称する。
『雑一阿含経』第九には「小千世界より数満じて千に至る。
是れを中千世界と名づく。
(略)中千世界より数満じて千に至る。
是を三千大千世界と名づく」とある。
三千大千世界を一仏刹または一仏世界といい、一仏の教化の範囲とする。
日蓮聖人は『大夫志殿御返事』に「三千大千世界と申すは東西南北一須弥山六欲梵天を一四天下となづく。
百億の須弥山四州等を小千と云ふ。
小千の千を中千と云ふ。
中千の千を大千と申す」(定一八五一頁)と叙述されている。
一小世界は欲界(四悪趣・四洲・六欲天)と色界の初禅天を覆うゆえに「六欲梵天」が含まれる。
《『遺文辞典』教学篇「三千大千世界」の項、『日蓮辞典』「三千世界」の項、『天台学辞典』『広説仏教語大辞典』『岩波仏教辞典』「三千大千世界」の項》