四苦八風
四苦八風
しくはっぷう
生・老・病・死の苦しみを四苦といい、八風とは『開目鈔』『四条金吾殿御返事』及び『下山鈔』等にある、利(うるおい)、衰(おとろえ)、毀(やぶれ)、誉(ほまれ)、称(たたえ)、譏(そしり)、苦(くるしみ)、楽(たのしみ)の八つをいう。
『仏地経論』に、この八法は俗世間の愛するところであり、また憎むところであって、人心を煽動する故に、名づけて風とするとある。
『大智度論』『思益経』等にも同様のことがあるが、四苦八風と熟語されるときは以上のような意味で、それに動揺されないのを真の信力という。
また八種の風という意味もあるが、諸説のうち『弘決』五巻の説が最も聖人に親しいようであり、「南を凱風(がいふう)と為し、東を谷風(こくふう)と為し、北を涼風と為し、西を泰風と為し、上より下るを頽風(たいふう)と為し、下より上るを飆風(ひようふう)と為し、火と倶なるを純庉風(とんふう)と為し、廻転するを旋風と為す」とある。
《『遺文辞典』歴史篇「八風」の項》