妙傳寺聖典個人版 新・電子聖典

卍・卐

まんじ #964

卍・卐

まんじ

萬字と書き、吉相を象徴する記号。
梵語のs ̄rivatsa室利末瑳(シリマッサ)に当り、吉祥海雲とか吉祥喜旋などと訳される。
毛髪が巻いて重なり合い海雲のようである状態をいうので、吉祥萬徳が集まる所の意。
三十二相の一つで、仏陀の胸や手足、頭髪に現れる吉相で、心の象徴とされ、日本ではの象徴記号として用いられている。
右旋(卍)と左旋(卐)とがあり、仏法では右旋を用いる場合が多いが、日本では左旋が多く、混用されている。
修法の上でも、お札とか咒符に卍を用いることがある。
これについて『法華験家訓蒙』は「(1)如来三十二相の一つであり、この字を与えて、その福徳を感ぜんが為、(2)萬は満なれば、円満成満の義に転じてこれを用いる」という説を引用している。
なお卍は、世界各地において、古代より象徴記号として用いられ、その起原に関しては異説が多い。
前掲書では、インドの数字ではないかとしている。
アーリア人優越論のシンボルとされたナチスドイツのハーケンクロイツと混同されるが、一般的には左卍が寺の)、右卍がナチスドイツのシンボル。
しかしもともと左卍も右卍もアーリア人の瑞相を表すものでナチスでも当初、左旋回の卍、右旋回の卐とが存在したが、最終的に逆卍(右旋回りの卐)がナチスの標準となった。
現在海外での扱いは非常にデリケートである。
《『広説仏教語大辞典』『図説仏教語大辞典』『岩波教辞典』『国史大辞典』一三巻「卍」の項、『新版学辞典』「卍字」の項》

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