妙傳寺聖典個人版 新・電子聖典

鰐口

わにぐち #5313

鰐口

わにぐち

鰐口は鋳銅製または鋳鉄製で中空、扁平円形で鉦鼓を二つ合せた形に似た法具であるが、特に法要の中で用いられることはない。
大きさは一〇(センチ)から二(メートル)近い大型のものなど様々だが、一般には二〇-三〇(センチ)のものが多い。
神殿や仏殿堂宇の正面に吊され、前面に鉦の緒と呼ぶ紅白の布縄を垂らし、参詣人はこの緒を手にして振って鼓面を打ち礼拝する。
『和漢三才図絵』(寺島良安の正徳三年=一七一三)神祭器の条に「口を裂く形、たまたま鰐口の首に似たるが故に之を名づくるか」とある。
鰐口の名称は、文安元年(一四四四)の『下学集』(下)器材の項に「鰐口」とあるのが文献上の初見である。
元来朝鮮から伝来され「禁口」と呼ばれ、金鼓の呼称も「禁口」から生じたものとされ、別に打合・折響・打鳴などの呼称もある。
鎌倉長勝寺に永正一二年(一五一五)九月九日在銘(重文)の鰐口が伝承されてある。
《『長勝寺記録』、『史大辞典』一四巻「鰐口」の項、『図説仏教語大辞典』「鰐口」の項

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