尾崎士郎
尾崎士郎
おざきしろう
(一八九八-一九六四)
小説家。愛知県出身。
『人生劇場』は一生をかけて書き続けた青春小説として有名。
正義感をもつ主人公が、学園騒動に情熱を傾け、侠気を失わずに社会に出て人生いかに生きるべきかを求める姿を綴っている。
その後、戦争に従軍して『悲風千里』『ある従軍部隊』『成吉思汗』などを発表した。
昭和一七年(一九四二)に、小説『日蓮』を小学館より刊行、憂国の日蓮聖人像を作品化した。
一方では、日蓮聖人の『立正安国論』をもって幕府の改造と国防計画の充実を図る宿谷源次郎なる存在を語り、他方では法華経に命をささげ、法華経の行者であって鎌倉幕府の走狗ではないと言いきる「法華経の行者としての愛国者」の姿を描いて立志憂国と国難打開の心情を披歴した。
《『国史大辞典』二巻「尾崎士郎」の項》