大泉寺(静岡県富士宮市)
大泉寺(静岡県富士宮市)
だいせんじ
静岡県富士宮市に所在。
富士山と号す。
日蓮聖人は文永一一年(一二七四)五月一二日鎌倉を去り身延へ向った。
この時の行程に「十五日ををみや(大宮)」(定八〇九頁)とあり、『大泉寺文書』によれば寄宿された所は、由井五郎入道(由井大五郎光高といわれ由比の郷士で白蓮日興は孫とも甥であったともいわれる)の別邸であったという。五郎は聖人一宿の縁からその示教にふれ、おおいに感動して日興を開山に迎え、妙覚山大泉寺と号した。
当初万野原(富士宮市万野)にあったが応仁元年(一四六七)炎上。
文明五年(一四七三)寺地(富士宮市西町)に移る。
当時大宮には市が開かれ町は活気にあふれていた。これについて「憒閙の地にして修道に妨げある」と記されている。
ここで再び火災に遭い万治三年(一六六〇)現在地に移る。
江戸時代にあっては中本寺格、富士郡(現・富士宮市)上方触頭を務め、末寺四ヵ寺、塔頭四坊、富士山表口祖師堂(婦人堂ともいわれ当時婦人の登山はここまで)、富士山表口五号五勺祖師堂(現在ここには万延元年=一八六〇=に造立された題目宝塔が置かれているのみ)などを有していた。