因明
因明
いんみょう
hetu-vidyāの訳。
古代インドでは学問を五つに区分して五明といった。
五明とは(1)声明(文法、言語など)、(2)工巧明(工芸・技術・算暦など)、(3)医方明(医術・薬学・呪法など)、(4)因明、(5)内明(自家の教義を明らかにするもの)である。
そのうちの一つに因明がある。
因明は正邪、真偽を比定したり、真理を探究するための理法を明らかにするもので、論理の学である。
世親の門人、陳那(じんな)によって改定されたものを新因明、それ以前の足目の創唱したものを古因明という。
因明(新因明)は論証しようとする主題である「宗」と、宗の成立すべき所以を明かす「因」と、「宗」と「因」との関係を例示する「喩」の三部分によって論ずる形式をとる。
そのうち「因」が最も重要視されるため、因明とよばれる。
《『遺文辞典』歴史篇「因明」の項》