えんじつじ
山梨県南巨摩郡に所在する。
『本化別頭仏祖統紀』の中に「身延沢ノ普請ノ間、高祖停住ノ地ニシテ後ニ寺トナス今ノ円実寺コレナリ。
高祖滅後ニ日法ハ似像ヲ手刻シテ之ヲ誌ス、似像現存ス」と見える。
即ち文永一一年(一二七四)五月一七日日蓮聖人が身延入山のみぎり、波木井の郷(さと)に到着された時と、翌六月一七日西谷の草庵が成って入居されるまでの約一ヵ月、聖人は高弟の日朗・日興を従えて甲州各地の巡教に向った。
その時に領主の南部(波木井)実長の見送りと出迎えをうけて休憩した霊跡である。
この地は前に富士川を臨み背後に山を負い、南部実長の砦が築かれていた要害の地でもあった。