婆羅門
婆羅門
ばらもん
brāhmaṇaの音写。
司祭者をいう。
インドにおける四姓(ししよう)の最高の階級。
『マヌ・スムリティ』(マヌの法典)によればヴェーダ聖典の教授と学習、自分および他人のための祭祀がバラモンの義務として規定されている。
インドに侵入してパンジャーブ地方に定住し、『リグ・ヴェーダ』を成立せしめたアーリヤ人は、東南に移住して、クル・パンチャーラ地方に至り、小村落を形成して司祭者を中心とした氏族制農村を確立することになった。
彼らは讃歌を作ってこれを正確に暗誦し、次第に複雑化した祭式を誤りなく執行するために、高度な専門知識と訓練を必要とし、司祭者の階級を形成せしめた。
彼らによって作成された一群の文献を『梵書』(B・C一〇〇〇-八〇〇)という。
この時代には、部族民の勝利と福祉を祈願する祭祀が尊重されたため、司祭者は神に等しい存在とみなされた。
またインドの一般修行者を婆羅門とも呼ぶ。
《『遺文辞典』歴史篇「婆羅門」の項、『広説仏教語大辞典』『新版仏教学辞典』『岩波仏教辞典』「婆羅門」の項》