日蓮(本山荻舟作)
日蓮(本山荻舟作)
にちれん
本山荻舟(もとやまてきしゅう)の書いた伝記。
大正一四年(一九二五)九月に報知新聞出版部より刊行。
報知新聞誌上に連載していた内容をまとめたもの。
社命によって一ヵ月の間に執筆、初心者から初心者への見出しをあげ初心者の書いた日蓮という大人格者の伝説を初心者に読んでもらうことを念頭にし、大人格者の面影をうつし出した伝記。
「開教迄」にはじまり「出山入滅」「滅後拾遺」にいたる二四章に分けられている。
日蓮聖人遺文とそれまで刊行されてきた伝記をもとに年代順にまとめ、誇張や脚色よりも史実にそって綴り日蓮聖人の人間味をうきぼりにしている。
なお、本書に大隈重信が序文を寄せ、英雄児であり平民僧でもあり、また法難に打ち勝った「日蓮」を発行することを我が意を得たものと述べ「われ日本の柱とならん」と叫んだ日蓮も地下で喜んでいるであろうと信ずると記している。