日蓮上人自叙伝(國友日斌編)
日蓮上人自叙伝(國友日斌編)
にちれんしょうにんじじょでん
大正二年(一九一三)五月、國友日斌編、文王閣刊行。
筆者は「日蓮聖人の如き偉大なる人格は、或る時間的距離を距て、初めてその眞容に接し得べきで、大聖人に師事した六中老僧等の門弟檀越にはその人格の余りに偉大なるがため、そのご生涯の余りに崇高なるが故に、之に眩惑され、これを把握し得なかった傾きはなかったか」と論じている。
また「大海に棲むものは海の廣さを知らず、高山に住むものは山の深きを覚らず現代の人は現代を識らざるが如く、先師先聖の手に成った聖人傳幾十篇、各々特出の長所はあるが聖容に接し得ざるやの憾みある」と指摘しつつ、親しく遺文に據ってその一生を究め得たと語り、(一)大教開闡、(二)国家諫暁、(三)竜口巨難、(四)佐渡配流、(五)身延隠棲の五篇に分類し更に八つの章節に分け、年譜を付けている。