探秋色遊記
探秋色遊記
たんしゅうしきゆうき
ジャーナリスト・歴史家の徳富蘇峰(一八六三-一九五七)の書いた紀行文。
大正一〇年(一九二一)一〇月二一日より一一月一日の日程で長野、山梨、静岡三県を旅行した折の作品。
この時期は、桂太郎を支持して第一次憲政擁護運動に取組んだものの、桂の死によって政治から身を引き「文章報国」を標傍していた時に当っている。
『烟霞勝遊記』(民友社)所収。
同年一〇月二九日に甲府より身延山に登詣し翌三〇日に出立するまでの様子を書いている。
「身延山久遠寺は、森林中にある寺院也。(略)何れにしても欝蒼たる大森林也。而して此の大森林の大半は、自然林にあらずして、人造林たるに至りては、実に歴代の僧侶、及び信徒の努力想ふ可きのみ」との記述がみられる。
《『国史大辞典』一〇巻「徳富蘇峰(とくとみそほう)」の項》