宝慶記
宝慶記
ほうきょうき
一巻。道元(一二〇〇-五三)著。
本書は道元が南宋、宝慶元年-三年(一二二五-二七)の三年間、羅漢堂、一老僧如浄のもとに参じ、質問した要領を記録したもので、日記とも備忘録ともいわれている。
この三年間が理宗皇帝の宝慶年間であったところから『宝慶記』と名付けられた。
道元滅後、建長五年(一二五三)、弟子懐奘が永平寺方丈からこのメモを発見し、一巻の書物としてまとめた。
現在、見ることのできる『宝慶記』がこれである。
本書の構成は『日本禅籍史論』によれば、問答二八件、問なき慈誨として二二件を数える。
如浄と道元との問答記録であることから、師弟両者における修行上の理想的指針となり、また曹洞宗学の本質を知る上での重要な書ともいえよう。
《『道元辞典』(東京堂出版)「宝慶記」の項、『日蔵』四五巻「曹洞宗章疏」第一、『承陽大師聖教全集』三巻、『国史大辞典』一二巻「宝慶記」の項》