法華説相図銅板
法華説相図銅板
ほっけせっそうずどうばん
奈良県長谷寺蔵、銅板法華説相図。
千仏多宝仏塔ともいう。
この銅板は法華経見宝塔品に説かれる多宝塔涌出の経説を表したもので、ほぼ方形の銅板に半肉に鋳出した中心部分と、銅板を打出した千仏の部分とからなる。
銅板の中央には経説の主題である六角三重の多宝塔を配し両側に五仏、上方に千仏、下方左右に力士形(向って右は後補)を表している。
宝塔の下方には造立銘が刻まれており、飛鳥清御原の大宮に天下を治める天皇(天武天皇)の寿福を祈るため弘福寺の僧道明が諸人の協力を得て降婁(戌)漆菟(七月)の年に造立し、豊山(長谷寺)に納めたことを記している。
戌の年については天武天皇一三年(六八六)丙戌にあてられるが、文武天皇二年(六九八)説もある。
いずれにしても法華経の内容を図出したわが国最古の遺品である。