木魚
木魚
もくぎょ
木魚鼓、魚鼓ともいう。
読経唱題などの拍節を調えるためにうつ法具である。
起源については『禅林象器箋』によれば「木魚は元来、直魚形(魚板)で庫司、食堂などの長廊に掛け、衆人を集める為に鳴らす道具であったが、明の時代に至って頭尾が相接する円形のものなって読経の拍子をとる際にうつようになり、更に改良されて二頭一身の竜頭の形をなすものなった」としている。
魚の形につくることになった意味については、諸説あるが『百丈清規』によれば「魚は昼夜常に醒む。木に刻して形を象り、これを撃つは、昏惰を警むる所以なり」としている。
また魚身を竜頭に改めたことは、魚が化して竜となることに因んで、精進して凡より聖に至ることを現わすものであるという。
木魚をわが国に伝えたのは、黄檗宗の隠元禅師で、承応年間(一六〇五頃)のことであり、後、次第に諸宗に用いられるようになったといい、本宗でも明治初年に木鉦が考案されるまでは、木魚が用いられていた。
《『国史大辞典』一三巻「木魚」の項》